介護予防運動の秘訣
高齢者が転倒を防止するには下半身(下肢)の筋力強化が一番?
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「足の運動も散歩もしているのに、最近なぜかつまづきやすくなった」なんていう事ありませんか?高齢になると、歩行能力が低下し、部屋の敷居やちょっとした段差で転倒してしまうことがあります。
その際に手足や腰などを怪我してしまうと、さらに身体能力が低下して悪循環に陥ってしまう可能性も……
それでは高齢者が転倒を防止するためには、どこを鍛えれば良いのでしょうか?
実は、転倒を防止するには下半身の筋力を鍛えるだけでなく、体幹を鍛えることがとても重要なんです。
高齢者が転倒するのはなぜ?
転倒の一番の原因は「すり足」ですが、すり足の原因は、実は下肢筋力の低下だけではなく、お腹から骨盤にかけて存在する筋肉「体幹筋」が衰えてくることでも起こります。
体幹筋が衰えると、背中が丸くなり頭が前にせり出したり、猫背でお腹が前に出ている反り腰の状態になり姿勢が崩れ、脚を上げて歩いたり、バランスよく歩くという事が難しくなってきます。
この事が、体幹筋の衰えによる転倒の原因です。
あなたは大丈夫?転倒危険度チェック
下記の図は、転倒の危険度をレベル別に分けたものです。
「加齢による身体能力の低下」を避けることはできません。また、「危険度3:つまづきが増える」の状態になってしまうと、日々の生活の中での転倒や怪我のリスクは一気に高くなります。
だからこそ、特に重要なのは「危険度2:姿勢が悪くなる」の状態です。この段階から、体幹を鍛える運動を定期的に行うことにより、出来る限り安全に生活できる身体能力を維持する必要があるのです。
転倒を防止するためには?
下肢筋力などの「見える筋肉」とは違い、体幹筋は「見えない筋肉」と呼ばれ、普段の生活の中ではあまり意識のしにくい筋肉です。
1日10分程度の簡単な運動を継続する事で体幹が安定し、足腰の動きも良くなり転倒リスクを下げられます。
具体的な運動メニューは、下記の過去記事をご覧ください。
まとめ
これまで特に運動をしていない人が急にキツイトレーニングに取り組むのは、逆に体の負担になるのでやめましょう。
まずは1日5~10分程度の軽い運動を、それに慣れてきたら「朝晩」や「食後」など徐々に回数を増やし、「運動する習慣」を身に着けましょう。
そして、徐々に負荷の高い運動メニューへとステップアップしていくことにより、安全に楽しく運動をすることができるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!