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成果事例

楽しみながら本気で「脱!車いす」に チャレンジした成果と立ち上がりかかる時間の変化

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ビーナスでは、サービス力向上のため、「成果に対して根拠ある仮説を立て検証すること」を大切に、ノウハウの蓄積とブラッシュアップを続けています。

今回は、『Venus Value Award 2022 プラス事業課 リハビリアシスタント部門』の発表を一部抜粋し、楽しみながら本気で「脱!車いす」にチャレンジした3ヶ月間の成果と立ち上がりにかかる時間の変化についてご紹介させていただきます。

参考Venus Value Award とは

「Venus Value Award」とは、ビーナスが年に1度実施している、成果=Value(ビーナスがお客様に約束する価値)の発表会です。審査員には、各専門分野の先生をお招きし、厳正なる評価・審査を行います。

ビーナスに通ってくださるご利用者様の日々の変化や、事例を共有する場であるとともに、ご利用者様の生の声や仲間が努力した結果を感じる場でもあることから、多くの学びを得る機会としてスタッフに好評のイベントです。

 

ご利用者さまに「まだまだできる!」と感じてもらいたい

半日型入浴&リハビリデイサービス『ビーナスプラス』には、終日車いすを使用されるご利用者さまが約400名在籍しています。

車いすは、歩行による転倒リスクを下げ、安定した移動ができるとても便利で安心な福祉用具です。

しかし、車いす生活が長くなるほど、避けられない影響があります。

車いす生活が長くなると…

  • 下肢筋力の低下
  • 心肺機能の低下
  • 関節が固くなる(緊縮)
  • 活動性の低下
  • 活動意欲の低下
  • 認知症の症状進行

ご自宅などの慣れ親しんだ環境でも、移動が制限されるなど、ADL・QOLの観点から様々な影響が起こることが予想されます。

私たちは、ご利用者さまに「まだまだできる!」と感じてもらい、ご自身の可能性を引き出していただけるよう、本気で「脱!車いす」にチャレンジしました。

 

具体的な取り組み

終日、車いすで過ごされているご利用者さまのうち、趣旨に賛同いただいた計18名(平均77.6歳)について、立ち上がり3回にかかる時間を計測。

ご利用者さまのお体の状況に合わせたトレーニングを行い、3ヶ月間の変化を追いました。

▼立ち上がり動作の安定と下肢筋力の強化のためのトレーニングメニュー(例)

  • 横向き、後ろ向き歩行
  • 平行棒内歩行練習
  • 立ち上がり練習
  • 踏み台2分間チャレンジ
  • つま先タッチ
  • 骨盤の運動
  • ボール挟み

トレーニングメニューは、ご利用者さまの性格や家庭環境を把握し、スタッフで相談しながら決定しました。

例:臀部の筋力が低下し歩行が安定しない方
⇒ 左右の揺れを抑えるための横歩き・後ろ歩きトレーニングや、重心移動をしやすくするための立ち上がり前の前傾練習を重点的に実施

また、ご利用者さまのお気持ちの変化に特に気を配り、毎回のトレーニングの数値やご利用者さまからいただいた感想なども記録し、スタッフ全員で共有するようにしました。

さらに、目標のクリアや数値の向上に合わせて、ポジティブな声がけを継続し、次の目標を掲げていただけるようモチベーションアップに務めました。

 

3ヶ月間の取り組みによる成果

新型コロナウイルスの感染拡大の影響や、ご入院などで期間中に利用を中断された方もいらっしゃり、3ヶ月間の評価ができたご利用者さまは11名になりました。

11名のご利用者さまのうち、タイムが早くなった方は「72%」にのぼり、中には「取り組み前:29.88秒」⇒「取り組み後:19.42秒」と、非常に大きな成果をあげられたご利用者さまもいらっしゃいます。

惜しくもタイムが遅くなってしまったご利用者さまについても、立ち上がり動作の安定性が向上し、トレーニングの効果を感じられました。

来所時には車いすを手放し、フロア内を歩行されるご利用者さまもおり、

家で生活しやすくなった

お風呂に入るのが楽になった

と喜びのお声をいただけました。

 

「できない…」を「できる!」に変化させるのが私たちの使命

車いす生活に慣れてしまい、残存機能を活かせていなかったご利用者さまも、個々の生活やお体の状況に合わせた来所時の個別の立ち上がり訓練で、立ち上がり動作が向上することが分かりました。

成果を実感できることが「心に変化をもたらし」、それが訓練を継続できる意欲へと繋がり、ADL・QOLの向上につながっていくチャレンジとなりました。

スタッフからも、「ご利用者さまの生活背景を知ることで、深く寄り添えた」「よりよい方法を自分たちで考えることが学びに繋がり、知識がついた」などの声があり、本当にチャレンジして良かったと感じています。

「できないという気持ち」を「できる!という気持ち」に変化させるのが、リハビリアシスタントの最大の役割であり、ビーナスの使命だと考えています。

これからも、「超健康社会」の実現を目指し専門職と連携を図りながら、質の高いサービスを提供してまいります。

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