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成果事例

訪問看護を嫌がるご利用者さまと信頼関係を構築し、ご自宅での生活をサポート

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ビーナスでは、サービス力向上のため、「成果に対して根拠ある仮説を立て検証すること」を大切に、ノウハウの蓄積とブラッシュアップを続けています。

今回は、『Venus Value Award 2021 訪問看護事業課 訪問看護部門』の発表を一部抜粋し、訪問開始当初は看護師の介入に強い拒否感を持っておられたご利用者さまと、定期的に関わることで信頼関係を構築しご自宅でのサポートさせていただく事例についてご紹介させていただきます。

参考Venus Value Award とは

「Venus Value Award」とは、ビーナスが年に1度実施している、成果=Value(ビーナスがお客様に約束する価値)の発表会です。審査員には、各専門分野の先生をお招きし、厳正なる評価・審査を行います。

ビーナスに通ってくださるご利用者様の日々の変化や、事例を共有する場であるとともに、ご利用者様の生の声や仲間が努力した結果を感じる場でもあることから、多くの学びを得る機会としてスタッフに好評のイベントです。

 

年齢を重ねても、自分らしく生き生きとご自宅で生活してほしい

ビーナス訪問看護ステーションでは、ご利用者さまだけでなく、ご家族さまや地域の医療機関、ケアマネージャーさまとも連携を取り、より安心な在宅生活を送るお手伝いをしています。

ただ、住み慣れたご自宅への訪問看護の介入に、不安を感じる方もいらっしゃいます。

今回の事例でご紹介するご利用者は、「緊急時(24時間)の看護介入により、サポートを受けながらご自宅で過ごし続けられるようにサポートして欲しい」とのご依頼で訪問を開始しましたが、ご自宅への訪問に強い忌避感をお持ちでした

▼ご利用者様の簡単なご紹介

  • 過去に転倒して以降、歩行が困難となり車いす生活

  • 歩くのが不自由になって転けるのが怖い

  • 一人で外に出れなくなった

また、初回訪問時、足の裏に非常に状態の悪い創傷(傷口がひらいた状態のキズ)を発見、すぐに病院を受診いただいたところ、医師の方からは切断の可能性も示唆される状態でした。

創傷の治療や車いすでの転倒・転落の予防などを、ご自宅で安心して生活していただくためのにサポートさせていただいた内容をご紹介します。

 

具体的な取り組み

まずは信頼関係の構築を最優先に、8人体制の訪問看護ステーションでサポートを開始させていていただきました。

◎転倒&転落時は迅速に駆けつけ緊急対応を実施
⇒創部発見以前の計画である緊急時の対応について、お体を気遣い寄り添う声掛けを心がける

◎治療の必要性について何度も丁寧に説明
⇒清潔保持の必要性や、足の病態などについてご理解・ご協力いただけるまで何度も繰り返し説明。キズの状態は、ご本人には見づらい箇所だったため、写真を撮影して経過を伝えるなど分かりやすさに留意

◎病態の把握と情報共有
⇒病院を受診された際、必要に応じてかかりつけ医院へ処置内容や診察内容を問い合わせ。内容をケアマネジャーさまや通っておられるデイサービスにも共有

◎毎日同じ治療ができるようにサポート
⇒必要な処置物品をボックスにて準備・補充し、デイサービスでも同じ処置を受けられるようにサポート

これらのアプローチにより、不信感や不安感が軽減され、処置物品(ガーゼや包帯など)もご準備いただけるようになり、どのスタッフが訪問しても対応・受け入れしてくださるようになりました

処置を継続したことで、訪問当初はドロドロで異臭を放っていた創部が約3ヶ月で完全にキズがなくなり、治癒にいたりました。

 

定期的な看護の介入でご利用者さまの自立実現を叶えるサポートを

丁寧な看護介入によって信頼関係を築き、治療への協力を得られたことで、創部の早期治療につながりました。

工夫したアプローチ(フットケア)により、様々な皮膚トラブルも軽快し、ブレーキ忘れに対する根気強い声掛けや、創部治療によって痛みが無くなりしっかり踏ん張れるようになったことから、転倒・転落の発生件数もゼロにおさえることができるようになりました

ADL・QOLが向上し「今まで通り自宅で生活したい」というご利用者さまの目標を達成できたと考えられます。

これからも、心も身体も笑顔で元気に過ごしていただけるよう、質の高いサービスを提供してまいります。

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